こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの天野です。

 

物流倉庫の利用を検討している方にとって、どれぐらいの費用がかかるかについては、かなり気になる部分ではないでしょうか。

物流倉庫にかかる費用には「固定費」と「変動費」があり、それぞれの相場を知っておくことも重要です。

 

今回は物流倉庫の概要や利用するメリット、利用するにあたり発生する費用について詳しく解説していきます。

物流倉庫

 

 

物流倉庫とは?その役割からチェック

物流倉庫とは、商品などの荷物の保管をはじめ、配送するまでに関するすべての物流業務を担う倉庫です。

 

物流倉庫事業者ごとに異なりますが、具体的な業務内容としては以下のような内容があげられます。

  • 入庫
  • 保管
  • 出庫
  • 梱包
  • 検品
  • 流通加工
  • 配送

 

これらの作業を受けた依頼の元に行います。

 

自社で倉庫を管理するとなると、施設の賃料・光熱費・人件費、さらに盗難から商品を守るセキュリティの経費など多くの費用が必要となり、時間や手間などのコストがかかります。

物流倉庫では入庫から配送までを管理してくれるため、コスト削減を行いながら高精度で効率のよい物流業務が行えるのです。

 

キチナングループでは、上で示した一連の流れ、すべて対応可能です。

お困りごと、手間に感じていることなど、どんなことでも解決に導くのがキチナングループの強みです!

 

物流倉庫や物流アウトソーシングについては、下記のコラムも参考にしてみてくださいね。

物流アウトソーシングとは?メリット・デメリット、利用方法や選び方

 

 

物流倉庫の費用目安は?固定費・変動費を詳しく解説

物流倉庫では人件費や荷物の保管、出荷に関する費用などが発生します。

これらの費用をまとめると、「固定費」と「変動費」の2つに分けられます。

 

それぞれの詳細と共に、相場についてもご紹介していきましょう。

 

物流倉庫の費用「固定費」とは

物流倉庫で発生する費用の1つ「固定費」とは、梱包や出荷の量が変動しても、一定で発生する経費のことを指します。

 

固定費に含まれる費用には以下のものがあります。

 

システム利用料

預かった荷物の個数や種類、入出庫それぞれの日付、格納やピッキング、配送状況の確認・出荷指示などで発生する物流業務全般の管理を行うシステム利用料です。

 

毎月の固定費における「基本料」として請求されます。

 

業務管理料

預かった荷物の商品管理を行うために必要になる管理料です。

システム料とは別に発生しますが、基本料という括りで一括計上されることもあります。

 

倉庫保管料

預かった荷物を倉庫で保管するためのスペースを維持するためにかかる料金です。

物流業者によって使用する単位が1坪のような坪単価ではなく「1パレット」や「1ラック」のように異なることもあります。

 

また、「三期制」という利用した数量分(スペース分)の保管料で算出する方法もあります。

 

常温保存の荷物以外の場合は、それぞれの荷物の特性に応じ、冷蔵・冷凍倉庫などに格納することも可能です。

冷蔵・冷凍倉庫を利用する場合は、光熱費・設備費が追加で発生することもあります。

 

物流倉庫の費用「変動費」とは

物流倉庫で発生するもう1つの費用「変動費」は、入荷や出荷、売上などに応じてその都度発生する経費です。

 

入庫料

預かった荷物が到着すると仕分けを行い、決められた倉庫内のスペースに荷物を収めますが、その搬入作業にかかる費用です。

ダンボールやパレットなど入荷形態が異なるため、形態に応じた価格設定が行われている場合が多いです。

 

大量の荷物を仕分けし、所定の場所に格納するために、状況によって労力が変動するため、入庫費は荷物の種類や量に応じて設定される変動費にあたります。

 

検品料、出荷・ピッキング料

入庫する商品の検品や仕分け、保管していた商品を倉庫から取り出すピッキング・出荷作業にも費用がかかります。

 

検品では、入庫した荷物の初期傷・初期不良のチェックや、数量違いがないかの確認作業を行います。

検品のチェック項目の種類や数は物流倉庫によって差があり、項目数・種類に応じてかかる費用が変動するようです。

 

出荷作業では要望があればチラシ・サンプル封入など、顧客に対する付加価値をプラスする流通加工も請け負います。

どのような流通加工を行うかに応じて、サービス内で対応してくれるケースや、別途費用が加算されるケースなどさまざまです。

 

梱包料

出庫する商品が配送できる状態にする作業にかかる費用です。

 

物流業者によって、ギフトラッピングや、冠婚葬祭の贈り物用の「のし」などの対応が可能なケースもあります。

贈答品のような通常とは異なる仕様で梱包する場合、梱包費には含まれずオプションとして別途請求されることが多いようです。

 

ラッピング用の資材を自前で用意するか、物流業者で用意するかなども業者によって異なります。

通常梱包以外は受け付けていないケースもありますので、事前の確認も必要になるでしょう。

 

配送料

梱包した荷物を指定された方法で発送する際にかかる費用です。

発送する商品の大きさや重さ、発送元・発送先に応じて金額設定が変動します。

 

物流業者が大手配送業者と個別契約していることが多く、配送業者に応じて価格帯が異なります。

 

物流倉庫が自社で独自にドライバーや配送トラックを所有し、配送まで一挙に引き受けることもあるようです。

 

デバンニング料

預かった商品がトラックに積まれて到着すると、フォークリフトなどを使用して荷降ろしを行います。

商品の量や形状に応じて、荷崩れが起きないよう適切に積み下ろすデバンニングという作業にも費用がかかります。

 

フォークリフトは専門的な技術を習得しているスタッフが運転を行います。

デバンニング作業には専門性の高さや、高所作業や高温のなかでのリスクの高い作業も含まれることから、スタッフの安全確保を考慮して入庫料とは別にデバンニング料として請求するようです。

 

倉庫にはよりますが、キチナングループではデバンニング作業も承ります。

協力会社にて、商品の積み込みを行う「バンニング」、主に海外からコンテナで輸送された荷物をデバンニングせずにそのまま陸上輸送する「ドレージ」にも対応可能です。

 

物流倉庫で発生する「その他」の費用

固定費・変動費以外にも、預ける荷物の特性によって発生する費用もあります。

 

例えば、商品そのものにバーコードなどの管理タグがない・つけられない場合は、仕分けに手間が発生します。

そのため、入庫料が上乗せされるケースもあるため注意が必要です。

 

また、冷蔵・冷凍が必要な商品の場合は光熱費が発生すること、梱包に使用する資材や、それぞれの作業に関する手数料なども含まることも覚えておきましょう。

 

依頼する荷物の内容によって、どのような費用が発生するのかを理解・把握するために、見積書の内容をよく確認することが大事です。

 

物流倉庫の費用相場はどれくらいになる?

物流倉庫を利用する際に発生する費用の相場について紹介します。

 

件数や物量、利用スペースの大きさなどによっても大きく異なるため一概には言えませんが、ひとつの参考としてみてください。

 

物流倉庫で発生する「固定費」の相場

固定費に発生する費用の相場は以下のようになります。

 

【システム利用料】30,000~80,000円

物流倉庫によっては、システム利用料と業務管理料をまとめて計上するケースもあるようです。

使用しているシステムの規模などによって、利用料が0円になることもあれば10万円以上になるケースもあるなど、幅があります。

 

【業務管理料】10,000~100,000円

毎月の出荷件数に応じて金額を決定しますが、物流業者によっては価格交渉ができるケースもあるようです。

 

【倉庫保管料(坪単価)】3,000円~6,000円

利用する坪数だけでなく、常温・低温・冷蔵・冷凍などの種類をはじめ、倉庫の立地などでも倉庫保管料は大きく変動するようです。

 

物流倉庫で発生する「変動費」の相場

変動費に発生する費用の相場は以下のようになります。

 

【デバンニング料】25,000円~35,000円

バラ作業で手積みにするのか、パレット作業で行うかなどによって価格帯は変動します。

 

【入庫料】10円~30円(1個あたり)/ 30~100円(ケース単位)

荷物の形状によって価格帯に変動があります。

商品のサイズがあまりにも小さくて1個とみなせない場合などは、ケース単位での請求になることもあるようです。

 

【検品】10円~100円(1個あたり)

数量チェック程度であれば1個あたり10~30円が相場になります。

電化製品などの電源を入れて動作確認を行う手間がかかるものや、PC製品のような精密機器の場合は、1個あたり100~200円程度かかることもあります。

 

【出荷・ピッキング】10円~30円(1個あたり)

商品内容に関係なくの相場ですが、出荷の際にチラシを封入するなどの流通加工が含まれるケースもあります。

流通加工がある場合は、出荷・ピッキングが10円に加え、流通加工に別途10円程度加算されることが多いです。

 

【梱包料】150円~300円(段ボールの場合)

一般的なサイズのダンボール(長さ×幅×高さの3辺の合計が100cm以内)の場合の相場です。

商品のサイズや形状、梱包資材の種類、商品を守るための緩衝材などが必要になる場合は価格が変動します。

 

梱包料が出荷・ピッキング料金に含まれるケースや、流通加工の費用が梱包料に含まれるケースもあるようです。

 

【配送料】400円~1,200円

配送で使用されることが多い「60サイズ」や「80サイズ」のダンボールサイズで、国内の大手運送会社を利用した場合の配送料の相場です。

 

 

物流倉庫を利用するメリットはたくさんある!

物流倉庫

物流倉庫を利用するメリットには、次のようなものがあげられます。

  • 物流業務のコスト削減
  • 物流業務の効率アップ
  • 物流業務以外へのリソースの振り分け

 

物流倉庫を利用することで得られる、これら3つのメリットについて紹介します。

 

物流業務のコスト削減

自社で物流業務のすべてを行う場合、初期費用として倉庫の確保や、商品を保管するための設備費用として膨大な費用が必要になります。

 

また、物流業務を運用していくためには、人材の確保や維持・育成に関する費用、倉庫設備の維持やメンテナンス、管理費や光熱費などのさまざまなコストが発生します。

物流倉庫には商品を保管するスペースや設備、人材など、物流に関する必要なリソースが用意されているため、活用することで自社のコストダウンを図れる可能性もアップするでしょう。

 

長らく物流業務を行う上で発生する、設備のメンテナンスや維持費、閑散期や繁忙期の人材調整などに付随する追加費用も、物流倉庫を利用することで抑えられるます。

 

物流業務の効率アップ

自社で物流業務まで行う場合、物流業務をスムーズに行える体制が必要になります。

手間のかかる物流業務の運用を軌道に乗せるまでには、かなりの労力や時間を費やすことでしょう。

 

しかし、物流のプロフェッショナルである物流倉庫にアウトソーシングすることで、自社で負担するべきさまざまな負担から開放されます。

 

高品質な物流体制があっという間に構築できるメリットは、物流業務の効率アップに大きな影響を及ぼすでしょう。

荷物の保管から配送までにかかるリードタイムの短縮や、スムーズな受注・発送が実現することで、顧客満足度アップにもつながります。

 

物流業務以外へのリソースの振り分け

物流倉庫を利用することで、コスト削減や物流業務の効率化が実現すれば、物流業務に割かれていた自社のリソースは大幅に削減できるでしょう。

 

開放されたリソースを有効活用し、物流業務以外への事業拡大も実現可能です。

 

新規事業拡大だけに限らず、入念なマーケティングなどから新規集客アップを目指し、新たなサービスや商品の提供、ユーザーへの手厚い対応などを強化することも可能です。

物流倉庫をうまく活用することは、自社の事業拡大・売上増加へにもつながっていくでしょう。

 

 

物流倉庫を利用するメリットと費用を知ることが大切!

物流倉庫にかかる主な費用は大きく分けると固定費と変動費の2つ。

 

梱包や出荷の量が変動しても一定で発生する固定費。

入荷や出荷、売上などに応じてその都度発生する変動費。

これら2つの費用をよく理解しておくことで、物流倉庫の利用にかかる費用が把握しやすくなるでしょう。

 

費用の相場は、物量や利用スペースによって大きく差が出ますので、まずはいくつかの物流倉庫に相談してみましょう。

キチナングループでも物流アウトソーシングサービスをご提供しておりますので、ぜひご相談くださいね!

 

物流倉庫では入庫から配送までを管理してくれるため、コスト削減を行いながら高精度で効率のよい物流業務が行えます。

物流倉庫に自社の荷物を託し、物流業務をアウトソーシング化させることで、効率アップやコスト削減が実現可能となるでしょう。

 

物流倉庫を利用するメリットと毎月発生する費用がいくらかかるかを理解し、物流倉庫の選定や契約の際にぜひ役立ててくださいね!

この記事を書いた人

天野 舞子

キチナンロジスティクス株式会社 営業部

2021年新卒入社。キチナンロジスティクス株式会社 営業部。プライベートでは山口県のミネルバ宇部でプロフットサル選手兼副キャプテンとして活躍中。休日はショッピングやパン屋巡り、掃除をして気持ちをリフレッシュしています。好きな言葉は「勇住邁進」。

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