こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの本島です。
物流品質の良し悪しは、顧客へのより良いサービス提供に関わるのはもちろん、自社のコストや信用にも関わる重要な要素です。
そこで今回のコラムでは、物流品質の内容や品質向上のための対策をご紹介します。
物流品質の項目や物流機能ごとのチェックポイントなどを知り、物流品質の向上に取り組みましょう!
物流品質とは?
物流品質とは、各企業の持つ物流サービスの品質・性能を評価するものです。
物流品質が高ければ、物流業務は効率的かつスムーズに進行し、高品質な商品がスピーディに顧客の元に届きます。
一方、商品が製造されてから顧客に届くまでに作業ミスや予定の遅れ、破損・紛失などがよく起こるようでは物流品質が低いといえます。
物流品質が低いとミスや事故、遅れなどにつながりやすく、顧客からのクレームも発生してしまうでしょう。
そうなるとミスや事故の対応、原因究明などに手間やコストがかかり、顧客からの信頼も失ってしまいます。
物流品質の維持は、顧客へより良いサービスを提供するためであることはもちろん、コスト増大を防ぎ、顧客の信頼を獲得していくためにも重要なものなのです。
物流品質の7つの項目と物流品質管理
物流品質を維持するために行う管理を、物流品質管理といいます。
物流品質管理は、物流品質の低下によるミスや事故を防ぎ、そしてそれによる問題などを事前に回避するためにも重要な役割を持っています。
物流品質は以下の7つの項目で構成され、これらの品質を整えることで物流品質を管理します。
- 納期品質(納期を守る、遅れない など)
- 商品品質(品質を維持する など)
- 正確性品質(商品・数量間違い、配送先間違いなどを起こさない など)
- 事故防止品質(安全管理をする、事故を起こさない など)
- 環境への貢献(二酸化炭素削減、ゴミを出さない など)
- 印象品質(顧客対応やマナー など)
- その他(問い合わせ対応、連絡・報告 など)
物流品質管理は、各項目に基準や目標値などを設定して管理します。
例えば、誤出荷やクレームの件数を測る数値として、PPM(パーツミリオン)という単位があります。
これは100万件のオーダーあたりにエラーが何件発生したかを表す数値で、【エラーの発生件数 ÷ 作業件数 × 100万】で計算されます。
流通現場の一般的な指標は50~100PPMといわれています。
物流品質で重要な6つのチェックポイント
物流は、「輸送」「保管」「荷役」「流通加工」「包装」の5大機能に、新たに「情報」という機能を加えた6つの機能で構成されています。
これらの6つの機能について、物流品質管理でチェックすべきポイントをご紹介します。
輸送
企業内拠点間での商品の輸送や顧客への輸送など、商品を移動させる際の品質をチェックします。
- 指定時間が守られているか
- 輸送事故がないか
- 輸送中の商品破損がないか
- 積載効率は最大か
- 誤配送はないか
- 輸送機材・方法が適しているか
- 輸送コストは適正か
- 環境へ貢献できているか など
保管
各拠点で商品を保管・管理する際の品質をチェックします。
- 商品にあった保管ができているか
- 倉庫レイアウトやロケーション管理は適正か
- コストは適正か
- 保管場所・保管方法は適切か
- 在庫管理の方法が適正か
- 棚卸の精度が高いか など
荷役
積み下ろし・集荷・仕分け・運搬・取り出し・積み込みといった、入出荷に関わる作業時の品質をチェックします。
- 時間内に作業ができているか
- 作業は正確か
- 商品の取り扱いは適正か
- 在庫管理や棚卸しの精度は適正か
- 保管コストが適正か
- 汚破損率や生産性は適正か
- 誤出荷がないか
- 荷役事故がないか など
流通加工
ラベル貼り・タグ付け・箱詰め・袋詰め・検品など、物流センターで行われる加工に対して以下の品質をチェックします。
- 時間内に作業ができているか
- 作業は正確か
- ダブルチェックが行われているか
- コストは適正か
- 適切な機材が使用されているか
- 加工後の商品品質を保てているか など
包装
出荷前商品の包装・梱包作業に対して、以下の品質をチェックします。
- 商品に合った包装がされているか
- 梱包資材、緩衝材の種類や量は適正か
- コストは適正か
- 梱包資材は適しているか
- 商品の強度が保たれているか など
情報
物流過程における情報管理の品質についてチェックします。
ほとんどの場合、情報管理は管理システムを使って行なっています。
- 適切な情報管理システムを使用しているか
- 情報漏洩はないか
- コストは適正か
- システムの運用により効率化が実現しているか
- システムの設定は最適化されているか など
物流品質を向上するための改善策
物流品質を向上させるために、以下のような取り組みを検討してみましょう。
- 倉庫レイアウトを見直して作業動線を改善する
- 作業マニュアルを作成・共有し、作業を標準化する
- ITツールを取り入れて業務を省人化・効率化する
- 物流システムを取り入れて業務を一元管理する
このほか、プロの物流業者の物流アウトソーシングサービスを利用するのも一つの方法です。
現場を熟知した物流のプロが荷物の特性に合わせて、保管、流通加工、輸送、配送までを最適化し、高品質を維持します。
物流業者を利用する際の物流倉庫の選び方は「物流倉庫の選び方とは?チェックポイントを詳しく紹介!」のコラムでもご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
キチナングループでも物流アウトソーシングサービスを提供していますよ!
物流品質を向上させて顧客から信頼される企業を目指そう
物流品質とは、企業の持つ物流サービスの品質や性能を評価するものです。
物流品質が高ければ高品質な商品がスムーズにスピーディに顧客へ届き、物流品質が低ければミスや事故、遅れなどが発生する可能性が高まります。
物流過程でミスや事故が起これば、対応や原因究明に手間やコストがかかりますし、顧客からの信頼を失ってしまう可能性も。
物流品質の維持は、顧客へより良いサービスを提供すると同時に、自社のコストを抑えるためにも重要です。
「輸送」「保管」「荷役」「流通加工」「包装」「情報」の物流の6機能に対して、納期や正確性、事故防止といった項目で基準や目標値を設定し、品質管理を行います。
物流品質を向上するには、作業環境の改善や作業の標準化のほか、ITツールや物流システムの導入による業務の省人化、効率化、一元管理化といった方法があります。
プロの物流業者による物流アウトソーシングサービスを利用するのもおすすめですよ。
キチナングループでは、物流アウトソーシングサービスを提供しています。
商品の特性と要望に合わせて物流業務の最適化を提案しますので、お悩みの際はお気軽にご相談くださいね。
この記事を書いた人
本島 葵
キチナングループ株式会社 運輸営業課
2020年新卒入社。1・2年目は大型ウイングトラックの配車を担当、2・3年目は中型トラックの配車・事務担当として携わり、4年目からは営業をしています。趣味は好きなアイドルのコンサートに行くことです。好きな言葉は、「平和」と「素敵」。
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