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2022.01.07

物流で注目の「3PL事業者」とは?導入のメリットや注意点も解説

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こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの田中です。

 

3PLという物流形態は、現代の日本の物流を支える大きな要素となっています。

実際、業務効率化やコストカットを目指す多くの企業は、3PL事業者へ物流業務をアウトソーシングするようになりました。

 

とはいえ、3PLおよび3PL事業者という言葉を耳にする機会が増えた一方で、その具体的な意味はよくわからないという方も、まだまだ多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、3PLおよび3PL事業者について詳しく解説していきます。

物流に関わる方や物流業務に課題をお持ちの方は、ぜひ参考になさってください。

 

 

「3PL事業者」とは?3PLの定義からご紹介

そもそも、3PL事業者とは何なのでしょうか?

まずは、3PLおよび3PL事業者の定義や背景についてご紹介します。

 

3PLとは「第三者にロジスティックス業務を委託すること」

3PL(3rd Party Logistics/サードパーティロジスティックス)とは、企業が第三者企業にロジスティックス業務(物流やその管理)を包括的に委託することを指します。

ロジスティックス業務を受託した第三者企業は、効率的な物流戦略やシステムの提案により荷主企業にとって最適な物流形態を構築し、物流業務を遂行していきます。

 

従来、ロジスティックス業務は、荷主と運送業者の間で行われる業務でした。

 

しかし、3PLではその間に第三者企業が入り、ロジスティックスをより効率的なものにするための企画・設計・運営を行います。

荷主でも運送業者でもない第三者(=サードパーティ)がロジスティックス業務を担うという意味で、「サードパーティロジスティックス」と呼ばれているのです。

 

3PLでロジスティックス業務を受託する第三者企業は3PL事業者と呼ばれ、多くの企業でこの3PL業者へのロジスティックス委託が進められています。

 

3PL事業者は2種類に分けられる

3PL事業者は、「アセット型」と「ノンアセット型」の2種類に分けられます。

3PL事業者の種類

 

意思疎通もスムーズなので、荷主企業との信頼関係も築きやすいでしょう。

アセット型業者は、自社で拠点や人員を抱えているため、直接現場に指示を出して業務改善を行いやすいのが特徴です。

 

一方のノンアセット型業者は、複数の会社が関わるため指示や意思疎通はしにくいものの、その分多様で柔軟なサービスを受けられます。

 

3PLのアウトソーシング先を選ぶ際には、アセット型とノンアセット型の特徴を把握した上で、自社の物流ニーズと合う方を選びましょう。

 

3PLが注目されている理由とは?

近年、3PLは多くの企業に注目され、国からもその活用が推進されています。

国土交通省では、その理由として以下の3つの要素を挙げています。

 

◆物流コストの低減

物流の効率化によりコストを削減し、国際的な競争力を向上させることができる。

 

◆環境負荷の軽減

物流拠点を集約・合理化することにより、物流によって生じる環境負荷を軽減できる。

 

◆地域経済の活性化

物流拠点の設置が地域経済の活性化に役立つ。

 

3PL事業の推進は、企業や地域の競争力を高めるだけでなく、環境負荷軽減にも効果的だと言われています。

 

また、現代では、企業は人手不足を解消し競争力を高めるために業務効率化を進めています。

そして、企業のターゲットとなる消費者のニーズは多様化していっています。

3PL事業者への物流アウトソーシングは、このような社会の変化にマッチしたロジスティックス方法。

 

物流のアウトソーシングは、企業のリソースをコア業務に集中させることによる業務効率化を可能にしたり、多様な消費者ニーズへの柔軟な対応を可能にしたりすることから、多くの企業に注目されているのです。

 

 

物流で「3PL」を導入するメリットも詳しくチェック!

物流倉庫

物流業務における3PL事業者へのアウトソーシングで知っておきたい、メリットや注意点について解説していきます。

 

3PL事業者へのアウトソーシングには、以下のようなメリットがあります。

 

業務効率化

日本では、少子高齢化や人口減少によって労働力人口が減少し、市場は人手不足の状態にあります。

人手不足の中で業務を回していくには、企業は業務を効率化しなくてはなりません。

 

そこで効果的なのが、物流業務のアウトソーシング、つまり3PLです。

 

物流業務全体を3PL事業者にアウトソーシングしてしまえば、今まで物流業務に取られていた荷主企業の人員は不要になります。

これにより、より多くの社員をコア業務に集中させることができ、結果的に業務の効率化が図れます。

 

コスト最適化

荷主企業が自社で物流拠点を保有するとなると、車両や倉庫、人員、設備を常備し、運営することになります。

この場合、物流量の多い少ないに関わらず、運営に多額の固定費がかかってしまうのは企業にとって痛手でしょう。

 

そこで注目されたのが、ロジスティックスの専門家である3PL事業者へのアウトソーシング。

3PL業者へ物流業務をアウトソーシングすれば、荷主は車両や人員などのリソースを自社で用意する必要はありません。

これにより固定費は変動費化し、無駄を省いてコストカットすることが可能になります。

 

運営コストについても、3PL事業者のプロの目で見直し、最適化を図ることができます。

 

専門的ノウハウの活用

3PL事業者は、ロジスティックスのノウハウを持った専門業者です。

そのため、3PL事業者に物流業務を委託することで、荷主企業は自社で行うよりも、より良い物流システムを効率的に構築することができます。

 

また、3PL事業者が物流を担うことで、物流作業の品質やスピードも向上可能です。

これにより顧客満足度が向上すれば、荷主企業の評価も高まるでしょう。

 

 

3PL業者への委託を導入する際の注意点も確認

3PL事業者へのアウトソーシングについては、注意しておきたい点もあります。

 

業者選定時には、サービス内容や条件、コストを精査することはもちろんですが、以下の2点についても気をつけておきましょう。

 

積極的な改善提案が行われない場合がある

受託した3PL事業者によっては、契約後に積極的な物流の改善提案が行われず、そのままの状態で放置されてしまうことがあります。

アウトソーシングにより、ロジスティックスのノウハウが自社に蓄積されない状態では、荷主企業から改善提案を行うことも難しいでしょう。

 

このような事態を避けるためには、事前によく情報収集をしたうえで、信頼できる3PL事業者を選ぶことが大切です。

 

スムーズな情報伝達が難しい

3PL事業者にアウトソーシングすると、自社でロジスティックスを運営するよりも、物流部門への情報伝達はしにくくなります。

複数の企業が関わるノンアセット型業者に委託した場合では、さらにスムーズな情報伝達は難しくなるでしょう。

 

情報伝達がうまく進まなければ、緊急時の対応にも問題が出る可能性があります。

この点を解消するには、複数社間で共有できる確実な情報伝達の仕組みを構築しておく必要があります。

 

 

3PL事業者への物流委託はメリット大!ただし業者選びは慎重に

3PL事業者とは、荷主企業のロジスティックス業務を包括的に受託し、その改善や運営サービスを提供する事業者のことです。

 

3PL事業者へのアウトソーシングは、企業利益や環境保護などの観点から国を挙げて推進されており、その導入によって、荷主企業は業務効率化やコストカット、顧客満足度アップなどのメリットを受けることができます。

 

ただし、3PL事業者へのアウトソーシングによりロジスティクス業務をうまく運営するには、自社に合った3PL事業者を選定しなければなりません。

事業者によって特徴は異なるので、自社の物流ニーズを明確にしたうえで、それに合った3PL事業者を選ぶことが大切です。

この記事を書いた人

キチナングループ株式会社 倉庫事業部田中 陽萌

2019年新卒入社。キチナングループ株式会社 倉庫事業部営業部。プライベートでは最近始めたゴルフのレッスンにいそしんでいます。センスがあるみたいで急成長中です。趣味はネイルで気分を上げること。好きな言葉は「愛嬌こそ正義」。よく食べ、よく飲む関西女子です!

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