こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの岡です。   倉庫を建設する際に気になるのが、坪単価。 実は、これだけでは費用を予想することは難しく、正確な予算を組むには坪単価以外にも、考えることが色々とあります。   そこで今回は、倉庫の坪単価や建設費についてご紹介します。 安く倉庫を建てる方法や倉庫保管をアウトソーシングするという選択肢もあわせてお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。  

倉庫の坪単価ってどのくらい?

令和3年度の国土交通省の建築着工統計調査によると、倉庫の建築費の全国の平均は約43万円/坪です。 ただこれはあくまでも平均なので、都道府県によって違いが見られます。   例えば、坪単価が最も高い奈良県は約123.3万円/坪となっており、平均の3倍近くもの価格となっています。 東京都の場合は約51.7万円/坪、キチナングループのある山口県では約42.4万円/坪と平均に近い数字です。 参考:国土交通省 2021年 建築着工統計調査(用途別、構造別/建築物の数、床面積、工事費予定額)※工事費予定額/床面積(坪換算)で算出   このように倉庫の坪単価は、立地や条件によっても変わるので、一概にいくらと断定することは難しいです。 あくまでも目安として捉えておくといいでしょう。   そして実は、建設会社や工事業者が提示する「坪単価」は、業者ごとに内訳が違います。 提示された坪単価の数字だけで判断せず、内訳をしっかり確認することが大切です。   坪単価には、以下のようなものが含まれたり含まれなかったり、業者によってさまざまです。
  • 図面作成費用
  • 地盤補強工事
  • 外装・内装工事
  • 電気設備や水道、ガスなどのインフラ整備費用
  • 確認申請費用 など
  同じ床面積の倉庫でも、設備内容によって大きな価格差が生じます。 倉庫の建設費用を考える際は、坪単価だけでなく総工費も考慮するようにしましょう。   そして、ここでの坪単価は主に建物本体にかかる費用を示すものですが、それ以外にも土地の取得費用や敷地の外構工事等、多くの費用がかかることを覚えておいてくださいね。    

倉庫の建築費の目安、近年の動向もチェック!

倉庫にも、テント倉庫やプレハブ倉庫、システム建設倉庫などさまざまな種類があります。 主な倉庫の坪あたりの建築費の目安は次の通りです。
  • テント倉庫:約7万円
  • プレハブ倉庫:約15万円
  • システム建築倉庫:約20万円
  テント倉庫は、鉄骨を組み立ててシートを張った簡易的な倉庫です。 建設費を抑えられるだけでなく、工期が短いことがメリットとしてあげられます。   プレハブ倉庫は、工場であらかじめ作られたパーツを組み合わせて作る倉庫です。 短期間で完成し低コストでありながら、耐久性にも優れており、長期的に使用できます。   システム建築倉庫は、デザインの自由度が高く、強度もあり寿命も長いため、他の倉庫と比べると割高です。   また、国税庁の発表している令和4年分の資料によると、構造別の全国の坪当たりの工事費用の平均は、以下のようになっています。
  • 鉄骨造:25.6万円
  • 鉄筋コンクリート造:26.5万円
  • 鉄骨鉄筋コンクリート造:28.4万円
参考:国税「地域別・構造別の工事費用表(1m2当たり)【令和4年分用】」   ただ、これらはあくまでも目安なので、立地や条件によって変動します。   さらに、近年は材料価格の高騰などにより、建築費は上昇傾向。 建設費の動向を追うには、建設物価調査会の建築物価建築費指数をチェックすると良いでしょう。 2011年を基準の100とする同指数によると、建築費は年々上昇。 2022年9月の倉庫の建築費指数(東京/暫定)は、139.7まで上昇しています。 参考:建設物価調査会 建築費指数 「2. 標準指数」   正確な建築費を把握したい方は、建設会社や工事業者に見積もりを依頼しましょう。 1社だけで決めてしまわず、見積もりは複数社へ依頼するようにしてくださいね。    

倉庫を安く建てる方法はある?建てずにアウトソーシングという選択も

倉庫建築のコストを重視するなら、テント倉庫が最も安価。   テント倉庫は、鉄構造の枠組みにシートを張るというシンプルな建築方法なので、工期が短く済みます。 おおよその目安としては、工事開始から1〜2カ月ほどです。   また、テント倉庫は透明性があるので光を取り入れやすく、明るい時間帯は照明が必要ない場合も。 冬場は暖かく、夏場は窓や換気扇を取り付けることで、エアコン代を抑えることもできます。 加えて、素材の劣化による交換費用も抑えられるので、安く建てたい場合はテント倉庫が第一候補になります。   ただ、これまで見てきたように、倉庫を建てるには多額の費用がかかります。 また、近年は材料費の高騰もあり、総工費はさらに上昇しています。   そのため、事業の拡大などに伴い、「新しい倉庫が必要だが、費用の関係でなかなか建築に踏み切れない…」といった悩みを抱える企業様も多いでしょう。   そういった方は、外部の「倉庫保管サービス」を利用することも選択肢の1つです。   キチナングループでは倉庫保管サービスを提供しています。 衣類やアパレルなどはもちろんのこと、危険物などの専門知識が必要な荷物や機械、鋼材まで幅広く対応しています。   また、キチナングループなら、入荷や保管、出荷…と倉庫内での作業もすべて対応可能! 倉庫にかかるコストの削減、自社での負担軽減により、コア業務に集中できるなどのメリットもありますよ。   倉庫を建てるか、それともキチナングループのような委託倉庫を利用するかでお悩みの方は、下記コラムもぜひご参考ください。 委託倉庫か自社倉庫か?迷う方へメリットデメリットを解説    

倉庫の坪単価と建設費を考え適切な予算を出そう

倉庫を建設する際は、坪単価のみを考えるだけでは不十分で、総工費をきちんと考慮する必要があります。   国土交通省が出している建築着工統計調査などの資料を参考にしつつ、正確な費用が知りたい方は建設会社や工事業者に見積もりを依頼してみましょう。   ただ、倉庫を建築するとなると多額の費用がかかります。 近年は、材料費の高騰などもあり、それに伴って建築費用も上昇傾向に。   倉庫の建設で発生する多額の費用を懸念される場合は、新たに倉庫を建設するのではなく、倉庫保管サービスなど、アウトソーシングの利用を検討してみるのも方法の一つです。 キチナングループでは、倉庫保管サービスを提供していますので、お悩みの際はお気軽にご相談くださいね。

この記事を書いた人

岡 拓人

キチナングループ株式会社 倉庫事業部

2021年新卒入社。キチナングループ株式会社 倉庫事業部。幼少期に始めた野球を今でも仲間と楽しくプレー中。終わった後は飲みに行くことが好き。笑顔には自信があります!好きな言葉は「ありがとう」。感謝を忘れず精進します。