こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの採用担当荒木です。
今、機械工学科に通っている就活生の方にとって、卒業後の就職先は気になるものですよね。
「企業からの需要はあるのだろうか」「専攻が生かせる就職先はあるのか」など不安になることもあるのではないでしょうか。
そこで今回は、機械工学科で学ぶ方の就職について解説します。
人気の就職先の業種や職種についてもご紹介しますので、機械工学科に通う方は、ぜひ、参考にしてくださいね。
就職に有利?機械工学科とは
機械工学科は、一言でいえば「機械を作るための知識や技術を学ぶ」ところです。
機械工学科で学ぶ内容は、さまざまな分野の仕事に応用できる知識や技術といえます。
ここでは、機械工学科の学問を、就職にかかわる項目に分けて解説します。
機械工学科とは?
機械が動くためには、どんなに小さいものであっても電気や熱、摩擦などのさまざまな力が発生します。
機械工学科では、主に次の4つの分野で、機械が動くためのさまざまな「力」を理論的に学びます。
- 機械力学
- 熱力学
- 流体力学
- 材料力学
それぞれの概要を解説します。
機械力学
機械力学は、動力学と静力学を合わせた分野です。
動力学では、物体が動いている最中に発生する速度や軌跡などについて学び、静力学では物体が静止しているときに発生する力について学びます。
大きな物から小さな物まで、あらゆる機械に関する動きについて学ぶ分野といっても良いでしょう。
熱力学
熱力学では、機械が動くときに生じる熱エネルギーについて学びます。
どんなエネルギーが発生して、どのくらいのエネルギーを消費するのか、またエネルギーはどのようなものに変換されるのかについて学ぶ分野です。
輸送機器や交通システムに関する職種に生かされる分野ともいえます。
流体力学
流体力学は、空気や水などの流体について学ぶ分野です。
飛行機などの空気を利用して動く機械や、船舶など水にかかわる機械の開発に必要な知識を学びます。
多くは自動車や鉄道、船舶や航空機などの開発や整備にかかわる仕事に生かされる分野です。
材料力学
材料力学は文字通り、機械に使われる材料の特徴やその強度、動くときの材料の変化などについて学ぶ分野です。
主に、構造物の変形や応力を扱う構造力学の基礎の一つともなっています。
就職先としては建築分野にもかかわる可能性の高い分野といえます。
機械工学科は就職に有利?
機械工学科出身であることは、就職でも有利になることもあります。
その理由の一つは、大学・大学院教授からの推薦や学部推薦といった形で、就職先への推薦を受けやすい点です。
推薦での応募は、一般での応募と比較して、高い確率で内定へとつながります。
このような理由の他にも、機械工学科が企業から求められるには理由があります。
機械工学科が企業から求められる理由
機械工学科出身の就活生が、企業から求められる理由には次のようなものがあります。
- 機械の操作や修理の技術が魅力
- さまざまな部署への応用に期待
- 論理的思考力への期待
それぞれを詳しく見てみましょう。
理由①機械の操作や修理の技術が魅力
ほとんどの企業で、機械の力を使わずに業務を行うことはありません。
機械を作るメーカーはもちろん、食品業界や医療業界など、直接、機械とは縁がないように見える業種でも、機械の力を使って業務を行なっています。
機械の仕組みや働きなど機械工学の専門知識を持った人材は、多くの企業で必要とされているのです。
理由②さまざまな部署への応用に期待
機械工学科で学ぶ内容は、機械だけにとどまりません。
熱・流体・材料力学、そして学校によっては電子工学やプログラミングなども学ぶことになるでしょう。
企業には機械を扱うさまざまな部署があり、機械の専門的な知識を持った人材は、どの部署でも活躍できると期待されているのです。
理由③論理的思考力への期待
機械工学科では、身につけた知識を使って状況に合わせた最適解を導き出すことを学ぶため、感情や目先の問題解決だけでない考えで対応できるという点でも期待されています。
論理的な思考力は、仕事上のあらゆる場面で役に立つことでしょう。
機械工学科では、データや数値などに基づいて理論的に検証することが多いです。
そのような理論的な考え方は企業にとって重要な要素で、直接的に機械とは関係のない業種や職種であっても、企業にとって魅力的です。
論理的思考の能力は、物流業界でも大いに生かすことができますよ!
物流業界での仕事に興味がある方は「物流業界に就職するのに有利な資格は?新卒でも取得しておくべき理由」も参考にしてくださいね。
機械工学科に人気の就職先は?
それではここからは、機械工学科の方の就職先として、人気がある業界や職種についてご紹介します。
人気の業界
機械工学科で学ぶ方に人気があり、そして実際の就職先として選ぶ方も多いのは、次のような業界です。
- 製造業
- 建設業
- 電気・IT業
- 公務員
それぞれ、どのような仕事内容なのか、見てみましょう。
製造業
機械工学科で就職先として人気が高いのは、製造業です。
製造業でも特に、設計や開発に携わる部署は、学んできたことが直接生かせる仕事として人気が高いのは当然のことでしょう。
製造業の平均賃金の水準は全産業の中でも高く、雇用の規模も大きいという点も、機械工学科の就職先として人気が高い理由といえます。
建設業
機械工学科で学ぶ材料力学などが建設業界に関わりが深いため、就職先として選ぶ学生も多い業界です。
建設業界では、工学技術や知識を生かして空間を創造するのが仕事です。
材料力学の知識は、建築物の設計などにも応用できる知識となりますし、空気や水などの動きについて学ぶ流体力学も建設業に欠かせません。
人材不足の解消を目指して、さまざまなアシストロボットの導入を進めている企業も多く、どのような部署であっても機械工学科の知識と技術で活躍できるでしょう。
電気・IT業
機械工学科の就職先として、電気やITを扱う業界も人気が高いです。
電気業界では、家電やゲーム機などの家庭用機器の製造を始め、電子部品や半導体など機械の基となる部分まで幅広く製造しています。
近年ではIoTやAIを活用した新しい機械の開発も進められていることもあり、幅広い分野の専門知識を習得している機械工学科の人材は活躍が期待できます。
公務員
公務員と一言でいっても、さまざまな業務があります。
例えば、国土交通省、防衛省、消防庁、海上保安庁、農林水産省など、業務に機械を利用する省庁では積極的に機械工学科の人材を求めています。
また、機械に直接関係のないイメージがある文部科学省や厚生労働省、財務省などでも機械の専門知識を持つ人材が、実際に活躍しているのです。
中央省庁でなかったとしても、地方公務員として、各自治体での設計や機械の管理などの業務で知識や技術を生かすことが可能です。
人気の職種
希望する業界にこだわりがない場合は、機械工学科の専門性が生かせる職種を選ぶのも良いでしょう。
ここからは、機械工学科の就活生に人気の職種をご紹介します。
設計・開発
世の中にある機械の多くがメカニクスと呼ばれる機構の部分と、エレクトロニクスと呼ばれる電子制御の部分から成り立っています。
メカニクスとエレクトロニクスを組み立てて、新しい製品を作り出すのが「設計・開発」の職種です。
機械工学科の専門知識を最大限に生かせるため、就活生に人気の高い職種になっています。
品質・生産管理
開発された製品の品質を管理したり、生産工程を最適化したりするのが、品質・生産管理の仕事です。
品質管理では、製品の安全性や耐久性などについて基準との照合や検証を行います。
また生産管理の仕事は、開発した製品が最も効率的に生産できるよう、生産ラインを構築したり改善したりといったメンテナンスを行います。
品質・生産管理の仕事は機械の知識や技術とともに、論理的な思考能力が生かされる分野であり、機械工学科の学生に人気がある職種です。
システムエンジニア・プログラマー
機械工学科の学生が身につけている論理的思考力は、システムエンジニアやプログラマーといった仕事にも生かすことができます。
特に、機械の制御に関わる分野は、機械工学科の専門分野といっても良いでしょう。
機械工学科で学んだ知識は、機械におけるハードウェアとソフトウェアの両方を理解し、制御・改造できる力となります。
機械工学科は就職先も豊富!幅広い分野で活躍しよう
機械工学科を卒業する学生は、生活や産業に欠かせない機械の仕組みを研究し、新しい機械を作るための技術や知識を身につけています。
そのため、機械を動かす上で必要な幅広い専門知識や技術だけでなく、数値やデータに基づいた論理的思考力も、企業から見て大きな魅力です。
機械工学科の学生に人気の就職先は、製造業を始め、建設業、電気・IT業界、公務員など多岐に渡ります。
一見、機械工学と関係無いように思える業界でも、職種として設計・開発や品質・生産管理などの部署を持つ企業も多く、機械工学科の人材が活躍できる場面は多いでしょう。
また、論理的思考力は、どんな業種でも必要とされています。
機械工学科の就職先は豊富で、さまざまな業界、職種で活躍が期待できます。
幅広い分野に目を向けて、希望の就職先を見つけてくださいね。
この記事を書いた人
荒木 花恋
キチナングループ株式会社 経営企画部
2022年新卒入社。吉南株式会社経営企画部採用担当。 入社後、大型ウイング車の配車を担当。2023年1月より経営企画部に異動、入社して10ヶ月で採用担当として活動中。温泉巡りが好きで山口はもちろん、九州の温泉を巡って癒されています。好きな言葉は、”人事を尽くして天命を待つ”。