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2023.10.30

静脈物流・動脈物流とは?種類や特徴を詳しく解説!

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こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの本島です。

 

物流は社会的インフラとして、経済活動や生活に欠かせないものです。

物流は企業の事業や社会活動の場面などによって種類があり、大きく「静脈物流」と「動脈物流」の2つに分けられます。

 

今回のコラムでは、「静脈物流」「動脈物流」について詳しく解説。

それぞれの種類や特徴、その中でさらに分類される物流の種類についてもお話しします。

 

 

静脈物流・動脈物流とは?

企業が商品を生産し消費者へ届けるまでの過程・流れのことを「物流」といいます。

物流は企業の活動内容や商品などモノの動きに応じて、「静脈物流」と「動脈物流」の2つに大別することができます。

 

静脈物流

静脈物流とは、消費者・納品側から企業へ向かうモノの流れです。

最終消費者から企業へ商品が返品される、納品先から輸送に使ったパレットを回収するなど、モノが企業の方向へ向かう動きになります。

 

物流を血液の流れに例え、体中を駆け巡った血液が心臓に戻ってくることになぞらえて「静脈物流」と呼ばれています。

また「リバース・ロジスティクス」と呼ばれることもありますよ。

 

「物流」と聞いて一般的にイメージするものとは逆方向の流れになりますが、世の中にはなくてはならない物流領域です。

 

1990年以前は、生産から消費までの流れのみが物流の領域と考えられていました。

しかし、大量生産・大量消費の時代を経て資源活用や環境保護の意識も高まったことで、商品の回収やリサイクル、廃棄までをしっかり考え、取り組むことが必要になりました。

 

循環型社会の形成を目指す現代においても、静脈物流はなくてはならない概念となっています。

 

動脈物流

動脈物流とは、原材料から商品が生産・加工されて、企業から消費者へ運ばれていく流れです。

一般的に「物流」と聞くと、動脈物流の流れを想像するケースが多いでしょう。

 

血液が心臓から送り出され、体のすみずみまで運ばれていくことになぞらえて「動脈物流」と呼ばれます。

また「ロジスティクス」と呼ばれることもあります。

 

その他の物流領域「消費者物流」

静脈物流・動脈物流とは別に、消費者物流という物流領域もあります。

消費者物流とは消費者に直接提供される物流サービスのことです。

宅配便や引越し業者、トランクルームなどの業態が代表的です。

 

なお「物流の仕組みとは?フローや課題点、今後の予測まで解説」では、物流とは何なのか? をさらに掘り下げてお話ししています。

物流業界の課題や問題点も解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

 

静脈物流と動脈物流の種類

静脈物流と動脈物流は、さらに詳細な物流の種類に分けることができます。

それぞれ詳しくご紹介しますね。

 

静脈物流の種類

静脈物流には以下の3種類があります。

 

①返品物流

消費者や販売店などから企業へ商品が返品される際の物流です。

不具合や不良品による消費者からの返品、売れ残り商品のメーカーへの返品など、返品の理由はさまざまです。

 

通常は納品・販売したことで完了した物流が再開され、新たなコストが発生してしまいます。

返品された商品は検品・整備し、可能であれば再出荷・再販売されることもあります。

 

②回収物流

不用品や使用資材などの回収をする際の物流です。

リコールによる一斉回収や輸送時に使用したパレットや資材などの回収によるモノの流れを指します。

 

家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)による電化製品の回収なども回収物流です。

回収物流は、限りある資源の再利用・再資源化につながります。

静脈物流全般のことを「回収物流」と呼ぶこともありますよ。

 

③廃棄物流

商品を廃棄する際に発生する物流です。

一般家庭から出る廃棄物のほか、事業活動による産業廃棄物なども対象です。

回収・廃棄にかかる費用は廃棄物流のコストとなります。

 

動脈物流の種類

続いて、動静脈物流の種類についてご紹介します。

動脈物流には以下の3種類があります。

 

①調達物流

原材料や部品などの調達の際の物流です。

企業が取引先から商品を仕入れる際の物流も該当します。

 

日本では、調達物流のコストである輸送費は商品価格に含まれていることが多く、コスト削減が難しいといわれていました。

しかし、最近では物流領域であることを意識し、取引先と連携してコスト削減に取り組む企業も増えてきています。

 

②社内物流(生産物流)

同一社内での拠点間や部門間での輸送を指します。

生産拠点から工場へ、工場から倉庫への輸送、大規模な工場敷地内での輸送などが該当します。

 

中でも、生産工程の物流を指して「生産物流」と呼ぶこともあります。

社内物流の効率と生産工程の効率は相反関係にあることも多く、どちらを重要視するのか優先順位を定めて整備する必要があります。

 

③販売物流

販売先(注文者)に商品を納品するための物流です。

あらかじめ取り決めた納品ルール(頻度、時間、付帯作業など)に基づいて、商品を納品します。

メーカーにとっては販売店へ輸送すること、販売店にとっては消費者へ届けることが該当します。

 

販売物流は配送ドライバーが受け渡し時の顧客対応まで担当することが多く、ドライバーの長時間労働の原因の一つともなっています。

 

 

静脈物流・動脈物流とは、物流の流れに応じて分けられる

物流の領域は、大きく静脈物流・動脈物流の2つに分けられます。

 

一度納品・販売した商品や製品が企業に向かって戻ってくる流れを静脈物流。

生産企業から販売店や消費者に向かって行く流れを動脈物流と呼びます。

血液が心臓から送り出され体中に巡っていく動脈・全身から血液が心臓に戻っていく静脈をなぞらえて、そのような呼び名になっています。

 

静脈物流は「返品物流」「回収物流」「廃棄物流」の3種類に、動脈物流は「調達物流」「社内物流」「販売物流」の3種類に、さらに分けることができます。

 

静脈物流は、商品を生産・販売・消費して終わりではなく、回収やリサイクル、廃棄までを見据えた物流領域。

循環型社会の形成を目指す現代において、なくてはならない概念です。

 

キチナングループでは、物流アウトソーシングサービスを提供しています。

商品の特性と要望に合わせて物流業務の最適化を提案しますので、お悩みの際はお気軽にご相談くださいね。

 

この記事を書いた人

キチナングループ株式会社 運輸営業課本島 葵

2020年新卒入社。1・2年目は大型ウイングトラックの配車を担当、2・3年目は中型トラックの配車・事務担当として携わり、4年目からは営業をしています。趣味は好きなアイドルのコンサートに行くことです。好きな言葉は、「平和」と「素敵」。

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