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2023.08.25

派遣元企業が知っておきたいコンプライアンスと守秘義務を解説

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こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの白石です。

 

近年、さまざまな分野で「コンプライアンス」という言葉を聞くようになり、それは人材派遣業界でも同様です。

「コンプライアンス」とは、ひと言で表すと「法令遵守」なのですが、派遣元企業では具体的にどのようなことが該当するのかご存じでしょうか。

 

今回のコラムでは、派遣元企業が知っておきたい「コンプライアンス」について、その内容や考え方を解説。

コンプライアンスと同様に遵守したい「守秘義務」についてもあわせて解説していきます。

コンプライアンス

 

 

派遣元企業が守るべきコンプライアンスと守秘義務

コンプライアンスとは、「法令遵守」を意味していますが、企業が求められるコンプライアンスとは、単に「法律を守る」だけではありません。

 

法律を守るのはもちろんのこととして、倫理や道徳、公序良俗、人権など、社会的な規範に従い、公平・公正に業務を行うことを意味しています。

 

とはいえ、社会規範を集約・明文化したものが法律ですから、まずは法律の理解と遵守が大前提です。

派遣業は、労働者派遣法(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律)によって、さまざまなルールが規定されています。

 

法律に基づいて派遣元企業が守るべきコンプライアンスの代表例を以下にご紹介します。

 

  • 派遣できない業務がある
    港湾運送業務、建設業務、警備業務、医療関連業務は派遣できない
  • 派遣先による事前面接の禁止
    派遣先が面接でスタッフを選別してはいけない
  • 多重派遣の禁止
    派遣スタッフと派遣先の間に2社以上の派遣元が入ってはいけない
  • 請負契約で実態が派遣になってはいけない
    請負契約でも指揮命令関係の実態が派遣であれば偽装請負として違法
  • 同一企業・同一業務への派遣は最長3年
    なお、1年を超える場合は派遣先の労働者の過半数代表者からの意見聴取が必要
  • 労働災害への事前対策
    安全管理教育や責任者の選任、相談窓口の設置など

 

「請負ってどんな就業形態?」と疑問に思った方は、こちらのコラムで解説していますので参考にしてみてくださいね。

製造請負と業務委託の違いは?メリット・デメリットをご紹介

 

派遣元企業が守るべき守秘義務

守秘義務とは、業務上知り得た情報を漏らしてはいけないというもの。

労働者派遣法24条の4で、派遣元企業に対する守秘義務が規定されています。

 

派遣元企業は派遣スタッフの個人情報のほか、派遣先企業の情報などを知り得る可能性があります。

 

また、派遣先で業務を行う派遣スタッフも同様。

派遣スタッフが守秘義務違反をした場合は、雇用主である派遣元企業が責任を負う必要があります。

 

以下のような秘密情報の取り扱いには特に注意するよう、派遣スタッフに徹底しましょう。

  • 派遣先企業の売上や技術などの情報
  • 新商品や戦略などの情報
  • 取引先情報
  • 派遣先企業の社員の個人情報
  • ほかの派遣社員の個人情報

 

「新商品の情報をついうっかり友人に話してしまった」というのはもちろんNGです。

最近では「社内で撮影した写真をSNSに載せたら社外秘資料が写り込んでいた」なんてケースもあるので、十分に注意喚起が必要です。

 

 

コンプライアンス違反を防ぐ!派遣元が知っておくべき注意点

セキュリティ

コンプライアンス違反を防ぐためには、正しい知識をつけることが大切。

法律を正しく理解するのはもちろん、コンプライアンス研修や勉強会などを開催し、スタッフ全員の意識を高めていく取り組みも行いましょう。

 

また、守秘義務違反やデータ漏えいなどについては、マニュアル作成なども有効な対策です。

 

情報漏えいを防ぐためには以下のような対策がありますよ。

  • 社内データのコピーや持ち出しは許可制にする
  • 不要な情報は完全に破棄する
  • USBやクラウドなどの外部記録媒体を使用しない

 

 

派遣元企業はコンプライアンスと守秘義務に注意を

コンプライアンスとは「法令遵守」を意味し、法律に基づいて公平・公正に業務を行うことを指します。

法律のみならず、倫理や道徳などの社会規範に従うことにも範囲が広がっている言葉です。

 

派遣元企業が守るべきコンプライアンスでは、派遣先企業の事前面接の禁止や多重派遣の禁止、最長3年ルールなどが代表的。

 

また、守秘義務についても重要で、自社で守るのはもちろん、派遣スタッフからの情報漏えいにも注意を払う必要があるでしょう。

 

コンプライアンス違反を防ぐには、法律をしっかり理解し知識を付けることが大切です。

研修や勉強会を通じて、理解や意識を高めていきましょう。

この記事を書いた人

キチナングループ株式会社 生産事業部 課長白石 重利

2021年中途入社。キチナングループ株式会社 生産事業部営業部。前職では大手人材企業で営業や人事にも関わっていました。プライベートでは家族との時間を大切にしています。子供がかわいすぎます。趣味はサッカーと大学時代にも夢中になっていたバンド活動。好きな言葉は「環境は自分で創る」。

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