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2022.09.06

物流業界における2024年問題とは?働き方への影響や課題も解説

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こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの採用担当中谷です。

 

物流業界で働く人にとって見逃せない「2024年問題」。

ドライバーの時間外労働時間の規制によって発生するであろうさまざまな問題のことです。

 

今回は、そんな2024年問題について詳しく解説!

2024年問題によって起こり得る影響、物流業界が取り組むべき対策について分かりやすく解説しますので、業界研究の一環として、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

物流業界における「2024年問題」とは?

2024年4月1日、働き方改革関連法の改正によりドライバーの時間外労働時間の上限が「年間960時間」と定められます。

「2024年問題」とは、この規制によって発生するであろう、物流業界でのさまざまな影響や問題のことを指します。

 

物流業界における時間外労働への規制はすでに大手企業や中小企業で行われていますが、物流業界全体への施策としては行われていません。

特にドライバーの時間外労働時間の増加は、物流業界全体の中でも大きな問題となっています。

 

ドライバーの時間外労働時間を減らすために年間960時間に規制され、違反した場合には6か⽉以下の懲役または30万円以下の罰⾦が科される可能性もあります。

 

この規制は物流業界での働き方改革の一環となる一方、運送業者や荷主、ドライバーにもさまざまな影響が出てきます。

ドライバー1人あたりの労働時間が減れば、その分走行距離は短くなります。

長距離で荷物が運べなくなると物流業界全体の売上低下、ドライバーの収入低下、運賃の上昇による一般消費者への影響も。

 

このように、運送業者・荷主・ドライバー・消費者全体に影響が出てくるのが「2024年問題」なのです。

 

 

物流業界の2024年問題が与える影響とは?

では、2024年問題は物流業界にどのような影響を与えるのでしょうか?

より具体的に解説していきます。

 

ドライバーの収入減少・ドライバー不足

まずはドライバーに与える影響です。

法案の改正により時間外労働時間が減れば、今まで受け取っていた「残業代」がもらえなくなるため、当然ドライバーの収入は減少します。

 

規制ではドライバーの時間外労働時間の上限が年間960時間とされますが、企業によっては経営方針として月60時間以内に設定するケースも考えられます。

こちらも法改正により、2023年4月1日から、大企業・中小企業ともに60時間を超える時間外労働は50%以上の割増賃金が義務付けられ、人件費がかさんでしまうためです。

 

長時間労働の解消としてドライバーの時間外労働が減ることにより、ドライバーの給料の減少につながってしまう可能性があるのです。

 

物流業界の売上が減少する

2024年問題により発生する影響は、ドライバーの収入減少だけではありません。

ドライバーが働く時間が減れば、その分会社全体で請け負う荷物の量が減少します。

そのため、会社全体、物流業界全体の売上減少につながるでしょう。

 

現状でも、物流業界での人手不足は深刻化しています。

1人あたりの作業量が減ったからといって、ドライバーを増やせばいいという簡単な問題ではないということです。

 

物流にかかるコストが増加する

企業が売上を回復させるためには、請け負う荷物量を増やすか単価を上げるしかありません。

しかし、2024年問題によって請け負う荷物量を増加させるのは難しく、物流企業は物流にかかるコストの単価アップに踏み切る必要があります。

 

物流コストが増加すれば、荷物の配送を依頼する事業者だけでなく、ECサイトや運送サービスを利用する一般消費者にまで影響が出る可能性があるのです。

 

 

物流業界の今後については、下記のコラムもあわせて参考にしてみてくださいね。

物流業界の今後は?現状の動向と課題、将来性について詳しく解説!

 

 

物流業界が取り組むべき2024年問題への対策は?

2024年問題によって発生するさまざまな影響に対し、物流企業が取り組むべき対策を紹介します。

 

労働環境や賃金の見直し

まずは、業界全体として労働環境や賃金を見直していく必要があります。

実際に、物流業界の平均収入は他業界と比べ1〜2割程低い傾向にあるといわれています。

 

そのような現状の中で2024年問題によるドライバーの賃金減少や会社全体の売上減少が発生してしまえば、物流業界で働く人の収入はさらに減少してしまう可能性があります。

そのため、会社や業界全体で賃金をはじめとする労働環境の見直しが必要になるのです。

 

また、ドライバーを増やすためには「働きたい」と思ってもらえる環境づくりが大切です。

これから新しく仕事を始める新卒生はもちろん、シニア世代でも働きやすい環境をつくっていくこともドライバー不足の解消につながります。

 

労働条件とともに労働環境を見直し、求職者から選んでもらえる企業体制にしていくことが2024年問題の対策といえるでしょう。

 

ITを活用した運送業務や事務作業の効率化

2024年問題によるドライバー不足、それに伴う請負可能荷物数の減少を解消するためには、運送業務や事務作業の効率化が必須となります。

 

例えば、今まで従業員が手作業で行っていたピッキング作業を全てロボットで対応できるとしたら、その分の人件費を削減できます。

削減できた分の人件費をドライバーの給与や採用活動に回すこともできます。

 

また、今まで発生していたドライバーの積荷の待ち時間も削減できる人件費の1つでしょう。

運行管理システムや予約システムなどを導入しドライバーの無駄な待ち時間を減らすことができれば、その分別の作業を進められます。

 

他にもGPSやトラック内の積載量を把握するシステムを導入すれば空車率が下げられ、効率的に配送できるようになります。

2024年問題を解消するためには、このようなIT技術を活用した作業の効率化も進めていきましょう。

 

 

物流業界の2024年問題を解説するためには企業の取り組みが重要

物流業界で話題となっている「2024年問題」。

2024年4月1日に施行される働き方改革関連法改正により、ドライバーの時間外労働時間に上限が定められることで発生する物流業界へのさまざまな影響のことを指します。

 

2024年問題が与える物流業界への影響は、ドライバーの賃金減少・ドライバー不足・物流業界全体の売上減少・物流コストの増加などが考えられます。

これらの問題を解消するためには、物流企業1社1社の取り組みが大切です。

 

また、働きやすい企業を選ぶ1つの基準として、「2024年問題をどう捉えていて、どのような施策を検討・実行しているか」も挙げられるでしょう。

 

企業研究の際には、労働環境の見直しをしているか、業務効率化のためにIT技術の活用はされているかなどに注目してみるのもおすすめです。

就活生のみなさまは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事を書いた人

キチナングループ株式会社 経営企画部 採用担当中谷 充孝

2020年新卒入社。キチナングループ株式会社 経営企画部採用担当。入社は大阪にある倉庫事業部でしたが、2021年12月より経営企画部に異動し採用担当として活動中。カメラが趣味です。旅行や遊びの際は基本的にカメラ持ち歩いています!カメラサークルに入るか検討中。
なににおいても楽しむことが大事だと思っています!

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