こんにちは!西日本を中心に総合物流サービスを展開するキチナングループの津田です。

近年、物流業界ではドライバーや倉庫作業員の人手不足、燃料費や人件費の高騰による物流コストの上昇といった課題があります。
こうした課題への対応策として、物流拠点を集約して運用する企業が増えてきました。

物流拠点を集約することで、コスト削減や業務効率化など、さまざまなメリットが期待できるからです。
しかし、物流拠点を集約することで発生するリスクもないとは言い切れません。

そこで今回は、物流拠点を集約するメリットやリスク、集約する際のポイントを解説します。
物流拠点の集約を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。

物流拠点を集約するメリットとリスクを解説!

物流拠点を集約するメリットとリスクを解説

物流業界において拠点を集約することは、どんなメリットやリスクがあるのでしょうか。
それぞれ解説していきます。

メリット1. 倉庫の管理にかかるコストの削減につながる

もともとは、複数の拠点に分散したほうが臨機応変な対応ができ、コストを削減できると考えられていました。

しかし最近は、物流拠点を集約することで人件費や設備費を抑えられ、かえってコスト削減につながるといわれています。

実際に、複数拠点を集約したり、大型化したりする動きを進める企業は年々増えています。

メリット2. 配送の効率が上がる

複数の拠点があると、在庫の偏りを解消するために拠点間で商品を移動させる、いわゆる「横持ち」が発生し、拠点間の輸送にかかる時間や人件費、燃料費など、余分なコストがかかってしまいます。

しかし拠点を集約すれば、それらのコストを削減できます。
複数の拠点間の輸送ルートが必要なくなれば、配送効率は大幅に向上するでしょう。

配送効率は、商品の出荷から配送の完了のプロセスを管理できる「配送管理システム」と組み合わせることで、さらに効率化することが可能です。

メリット3. 在庫の状況を把握しやすくなる

複数の拠点がある場合、拠点の数だけ在庫管理が必要になり、拠点ごとに管理方法や精度にばらつきが生じやすくなります。
その結果、どこの拠点にどれだけ在庫があるかを正確に把握しづらくなり、他の拠点に在庫があるのに新しい商品を発注し、結果的に余らせてしまったということも起きやすいです。

しかし拠点を集約すれば、在庫管理が必要な拠点の数が減り、在庫管理の手間やミスは大きく改善できるでしょう。

また、拠点が減ることで入出庫や検品、出荷といった庫内作業のルールも統一しやすくなります。

リスク1. リスクの分散が難しい

物流拠点を集約すると、その拠点でトラブルや問題が起きた場合、被害や損害が大きくなりやすいというリスクがあります。

例えば地震のような自然災害にあって拠点の機能が停止した場合、復旧までの間、業務全体が止まってしまい、経営に大きな影響が出る可能性があります。

拠点が複数に分かれていれば、一つの拠点でトラブルが起きても他の拠点でカバーできますが、集約後はこうしたリスク分散が難しくなります。

リスク2. リードタイムが伸びる可能性がある

拠点を集約することで、配送のリードタイムがかえって長くなってしまうことも考えられます。

複数の拠点がある場合は一番近くの拠点から配送することができますが、拠点を集約した場合はそうはいきません。
配送時間が長くなることが製品自体に影響しないものであれば問題ありませんが、食品のように鮮度が重要な商材を扱う場合は、リードタイムの変化が品質に影響するおそれがある点に注意が必要です。

また、リードタイムが伸びることで配送費が増加することもあるため、他のコストとのバランスにも注意するべきです。

リスク3. 繁忙期に負荷が集中しやすくなる

拠点を集約すると、普段の業務は効率化される一方で、繁忙期やキャンペーン時期など出荷が急増するタイミングでは、その負荷が集中してしまいます。

複数拠点であれば作業を分散できていた場面でも、集約後は人員や設備のキャパシティを超えてしまい、出荷遅延やミスにつながる可能性があります。

季節波動のある商材を扱う場合は、繁忙期の物量を見込んだ人員体制やスペースの余裕をあらかじめ確保しておくことが大切です。

物流拠点を集約する際に確認すべきポイント

物流拠点の集約は、単に倉庫をまとめれば成功するというものではありません。
新しい拠点選びの段階でつまずいてしまうと、集約後にコストやオペレーション面で想定外の負担が生じることもあります。

実際に拠点を集約する際に確認しておきたい3つのポイントを紹介します。

物流拠点を集約する際に確認すべきポイント

十分な面積・有効面積を確保できるか

今まで複数の拠点に分けて管理していた在庫をまとめるため、これまでより大きな施設や大型の倉庫を借りたり、建てたりする必要があります。
しかし、単純に面積が大きければ良いというわけではありません。

土地や建物には「有効面積」というものがあり、同じ面積を契約しても使える面積が異なる場合もあります。
拠点選びの際には、この有効面積も確認するようにしましょう。

荷捌きスペースや庫内作業の動線、トラックの待機スペースが十分に確保できるかどうかも、事前にチェックしておきたいポイントです。

立地条件は適切か

面積だけでなく、立地の条件も大切なポイントです。

高速道路のインターチェンジや主要幹線道路へのアクセス、取引先や仕入先との距離、配送エリアとのバランス、人材を確保しやすいかどうか、災害リスクの低さなど、複数の視点から適切な立地を選ぶようにしましょう。

近年は、こうした立地条件の重要性を後押しする国の動きも出てきています。
国土交通省では、物流拠点の立地に関わる政策として「基幹物流拠点」の整備を促進する方針を2025年に示しており、高速道路インターチェンジなどとの良好なアクセス性も重視すべき要素の一つに挙げれています。

立地については「倉庫・物流センターの立地は重要!向いている立地の条件とは」でも解説していますので、ぜひ一度ご覧ください。

コストのバランスは適切か

物流拠点を集約すると、賃料や光熱費、人件費といった固定費を抑えられる一方で、拠点が遠くなることでリードタイムが伸び、配送費が増える可能性があります。

拠点を集約することによって削減できる人件費や設備投資費と、反対に集約することで発生する配送コストを比較し、判断するようにしましょう。

また、拠点を集約する際には、新しい倉庫への移転費用や設備投資、システム導入費用など、まとまった初期投資が必要になる点にも注意が必要です。
既存拠点の解約や原状回復にかかる費用、引越しに伴う一時的な人員体制の見直しなど、想定よりコストがかかるケースもあります。

固定費の削減額、配送費の増減、初期投資の回収にかかる期間まで含めて試算した上で、無理のない計画かどうかを判断するようにしましょう。

集約のために物流倉庫の移転を検討する際には、「物流倉庫移転のスケジュールとリスク対策を徹底解説」もあわせてご覧ください。

物流拠点集約を成功させるためのポイント

拠点を集約する際は、実行に向けた準備を段階的に進めることが成功のカギです。
集約を検討する際に押さえておきたいポイントを紹介します。

在庫・配送データを一元管理するシステムの活用

集約の効果を高めるには、在庫管理システムや配送管理システム、輸配送管理システム(TMS)などのITツールの活用も欠かせません。

一元管理できれば、欠品や過剰在庫のリスクを抑えられるだけでなく、属人化していた業務の標準化にもつながります。

社内外の関係者との事前調整

物流拠点の集約は、社内の現場スタッフだけでなく、配送会社や倉庫会社、取引先にも影響が及びます。

移行期間中の出荷遅延や連絡の行き違いを防ぐため、事前に運用ルールを共有し、必要に応じてマニュアル整備や研修も行なっておくと安心です。

分散していた拠点を集約し、品質向上や輸送コスト削減につなげた企業の事例を「保管拠点の分散問題を解決!物流拠点の最適化で品質向上・輸送コスト削減!」でも紹介していますので、あわせてご覧ください。

物流拠点の集約は外部倉庫の活用も選択肢に

物流拠点を集約する方法は、自社で新たに大型の倉庫を借りたり建てたりすることだけではなく、外部の倉庫会社が持つ物流拠点を活用するという選択肢もあります。

外部倉庫を活用することで、保管から入出庫、在庫管理、配送まで含めて物流体制そのものを見直すことができます。

お客様に選ばれるキチナングループの物流倉庫

物流倉庫

キチナングループでは、山口県内全域や大阪を中心に、20を超える物流施設を保有しています。

一般倉庫はもちろん、定温倉庫、危険物倉庫、ホイスト・天井クレーン付き倉庫など、商材の特性に合わせた倉庫をご用意。
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物流拠点の集約や物流体制の見直しを相談できる物流パートナーとして、多くのお客様にお選びいただいています。

拠点集約時の選択肢として、ぜひ一度ご相談ください。

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物流拠点の集約はメリットと自社の状況を見極めて判断を

物流業界において、今まで複数管理していた拠点を集約することにはさまざまなメリットがあります。
倉庫管理のコスト削減、配送の効率アップ、在庫状況の把握のしやすさなどが期待できます。

一方、万が一の際のリスク分散の難しさ、リードタイム延伸による配送費アップ、繁忙期の負荷集中など、集約することで起こるリスクも考えられます。

拠点を集約する際には、メリット・デメリットをしっかりと把握した上で、現状分析やシミュレーションを行い、自社にあった面積や立地の拠点を選ぶようにしましょう。

キチナングループでは、西日本を中心に倉庫保管サービスを提供しています。
物流拠点の集約や物流体制の見直しでお悩みの際は、ぜひキチナングループにもお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

津田 康平

キチナングループ株式会社 倉庫事業部 主任

2018年中途入社。キチナングループ株式会社 倉庫事業部営業部。前職でも営業をしていました。プライベートでは奥様と買い物に行ったり、趣味のゴルフやバス釣りを楽しんでいます。好きな言葉は「この道より 我を活かす道無し この道を歩く」。